最近では、そのおいしさやPRなどによって、その有名度がすっかり定着した感もある宮崎マンゴー。インドやインドシナ半島周辺が原産とされているマンゴーが、はじめて日本で栽培されたのは、明治も半ばの頃といわれています。日本で栽培されているマンゴーは主に、大玉で味の良いアーウィン種。通称アップルマンゴーとも呼ばれているもので、宮崎マンゴーもその一つ。その名の通りリンゴの様に赤くツヤのある表皮をもち、トロピカルフルーツの女王と呼ばれるに相応しく、濃厚な熱帯の香りと深い甘みがあります。また、樹上で完熟させる宮崎マンゴーの果肉は、繊維質が少ないので柔らかく、とてもジューシーです。
宮崎では以前、完熟マンゴーの栽培する際、果肉には紙袋をかぶせていました。しかし、これだと完熟しているかがわかりづらく、木から落ちてしまうマンゴーが多かったのです。
「なんとか無傷で収穫できないだろうか」そうした生産者の想いのなかで考え出されたのが、マンゴーをネットで包んで端を木に結び、その中に落とすという収穫方法です。甘いマンゴーを作る為、果実がなるのは一つの枝につき、1~2個。一番形の良い花を残して後は摘んでしまいます。そうしてひとつひとつ丁寧に育てられたマンゴーが完熟し、自然に落下するのを待って収穫されているのです。
4月から7月一杯にかけて出荷される、宮崎マンゴーは今がまさに旬の時期。南の暖かい太陽の日差しを受け、たくさんの栄養をもらって完熟した果実は、一度食べたら忘れられない味になること間違いなしです。