冬瓜

コンチキチン。という祇園祭の御囃子の音が聞こえはじめると、京都も夏本番。八坂神社の氏子さんはこの時期、胡瓜を輪切りにした切り口の模様が、八坂神社の神紋に似ているということで、胡瓜断ちをするという風習があります。
同じくうり科で、こちらは冬の瓜と書きますが、れっきとした夏が旬の野菜です。原産はインドや東南アジア。日本には平安時代に伝わり、その頃から栽培され始めたとされています。夏の野菜なのに何故冬瓜なのか?その由来は、冬瓜をそのまま冷暗所に置いておくと、冬の時期まで保存ができるというところから,この冬瓜の名がついたといわれています。
冬瓜は水分が多く、味もくせがなく淡白なので、スープや冷やした煮物など、だしなどのうまみをしみこませた料理法で味わうのがおすすめです。火が通ると実が透き通ってくるので、見た目も涼しげで瑞々しく、この季節でもおいしく、さっぱりと味わえることでしょう。暑さに食欲と体力を失いがちな夏には、もってこいのやさしい食材です。