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熟したうまみが広がる晩秋のかぼちゃです

2025.11

ハロウィンが過ぎると街の色合いも少し落ち着き、かぼちゃの季節も終わったように感じられます。しかし、夏に収穫されたかぼちゃは時間をおくことでうまみが増します。そのため、実は寒くなり始めてからがかぼちゃが本来のおいしさを発揮する時期です。

夏に収穫されたかぼちゃは少しのあいだ貯蔵することで水分が落ち着き、甘みが増していきます。時間をかけて熟成されたかぼちゃはほくほくとした食感とやさしい甘さが特徴。切ると鮮やかな橙色の果肉があらわれ火を入れるとふんわりと香りが広がります。

かぼちゃには、ビタミンA(βカロテン)やビタミンC、食物繊維などが含まれています。寒さが深まるこの季節にうれしい栄養を備えたやさしい味わいの野菜。日々の食卓に取り入れることで季節の移ろいを穏やかに感じることができます。

煮物やスープ、グラタンなどさまざまなお料理に使いやすく、お菓子作りにもぴったりの野菜。皮の近くまで甘みがあるためできるだけ丸ごと調理していただくと素材の風味をよりしっかりと味わっていただけます。

今回はできるだけシンプルな工程と味付けで簡単なソテーを作りました。レンジを上手に使い2回に分けて加熱することでかぼちゃのうまみをぐっと引き出します。

ハロウィンの賑わいが過ぎたあともかぼちゃのおいしさは静かに続いています。熟した甘みとやわらかな香りが広がるこの時期のかぼちゃを秋の名残とともにお楽しみください。

 

1. かぼちゃ1/4個のわたをとり、薄めにカットする

 

2. 耐熱容器にかぼちゃをいれ砂糖大さじ1、酒大さじ1をふりかけ、柔らかくなるまでレンジで加熱する

 

3. バター大さじ1でかぼちゃの両面を焼き、塩を1、2つまみ振って完成